2024年は私が社会人になって20周年。転職はしたものの、休職・無職期間もなく働き続けてきた。そんな自分へのご褒美に、今年はとことん自分を甘やかして旅行をすることにした。猫を飼っているので基本的には一泊二日の弾丸旅行。第一弾は沖縄県石垣島!
ノープランの石垣島
2024年のお正月休み後半、石垣空港に降り立った。何故石垣島なのか、無理に理由をあげるなら暖かい場所で綺麗な海を見たかった、それだけ。思い立って航空券とホテルとレンタカーを予約した一人旅。空港からホテルまでの道すがらに鍾乳洞があるので立ち寄ってみる。羽化したての蝶々がお出迎えをしてくれた。お客さんは多くなく、普段一人で寂しいと思うことはないが、暗い階段はさすがに少し心細い。途中、派手なネオンの出店があり、大きな鍾乳石の前で記念撮影を勧められたが、「一人なので」と丁重にお断りをした。地上に出て、明るい太陽にホッとして、ノープランの中でも唯一の目的地へ向かう。

うさぎ堂
鍾乳洞からぐっと町中に車を走らせ、行ってみたかった古書店うさぎ堂に到着する。沖縄や八重山諸島に関連するいかにも貴重そうな歴史的資料のような本も沢山ある。店主や土地の個性が出ている本棚は時間を忘れさせてくれる。

大江健三郎『沖縄ノート』が目にとまり手に取る。そういえば大江健三郎の作品って読んだことがない。迷わず購入をして、店内のカフェスペースに座り、バナナミルクスムージーを注文する。やさしい甘さが体をめぐる。明らかに日常とは違う遠出をしてきたんだなぁと実感して満たされた気持ちになった。

お一人様の居酒屋
私は一人での外食に全く抵抗がない。石垣島のグルメといえば、お寿司かお肉。町をブラブラと歩き何軒か有名なお店を覗くが、どこも満席。仕方なくホテルの近くの居酒屋に入ると、カウンター席に通された。お一人様のおじさん3人がそれぞれチビチビ飲んでいる。少しずつ席を詰めてもらい、間に座る。隣のおじさんが「自家製ジーマミー豆腐」を注文していて、それに倣う。そこから長い夜が始まった。ジーマミーおじさんは、移住して石垣に住んでいるそうだ。もう一人のおじさんは仕事で、さらにもう一人は南十字星を見に来たという。その後カウンターに来たもう一人のおじさん(旅行客)も含め5人で、ジーマミーおじさんキープのボトルを飲み、行きつけのスナックまで連れて行ってもらった。お互い名前も名乗らないままに、島の情報を交換し合う。明け方、橋の先の公園に行けば天気が良ければ南十字星が見えるよ。朝ごはんにぴったりの豆腐屋があるよ。色々教えてもらい、ノープランだった私の旅は一気に忙しくなった。日付が変わる頃、楽しかったねとあっさり解散した。名前も知らないあの5人で集まることは二度とない、不思議な夜だった。
秘密結社的朝活
ホテルへ帰って少し寝て、夜明け前レンタカーで教えてもらった公園に向かう。ラジオからはラジオ沖縄「暁で〜びる」が流れてくる。何の話をしているか分かるのは60%くらいだろうか。私は沖縄に来ると、方言のラジオを聴くのがたまらなく好きだ。琉球放送「民謡で今日拝なびら」もお気に入りの番組。
真っ暗な公園に到着して、車を降りて海の見える場所まで移動する。雲が多くて南十字星の見える気配は残念ながら全くない。あっさりと諦め、またラジオを聴きながらまだ暗い中、車を走らせる。めざすは「とうふの比嘉」。本当にここ?という電灯もない舗装もされていないガタガタ道を入っていく。すると突然、ぼんやりと明るいお店と行列が見える。真っ暗の中、みんなが朝ごはんの豆腐を待っていた。なんだか秘密結社のようだった。

早起きは三文の徳とは、よく言った。地元の人も、旅行客もみんな早起きをして豆腐を食べては帰っていく。もちろん豆腐も豆乳も卵焼きも美味しくて、朝からすごく良いことをしたような気持ちになる。こんな毎日ならいいのにな。

その後、一旦ホテルに戻り川平湾までドライブをして、石垣島一泊二日の一人旅を大満喫して帰路に着いた。結局、寿司も肉も食べてはいないけど、それはまた次回のお楽しみにとっておこう。
コメント